日本史語らずにいられない!

日本史について掘り下げていきます。

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

楠木正成という存在

江戸時代、太平記読みという職業があった。初期の頃は、従来の説教僧や食い詰め浪人が道端で僅かな銭を得るために行っていたという。 後に太閤記が流行ると駆逐されるように激減したらしい。それでも元禄年間に人気があった時には、職業として専門化したよう…

司馬遼太郎の肩書き

先日、ここのはてなブログで司馬遼太郎がどのような肩書きで位置付けされているのか興味が湧いてググってみた。 すると簡略に小説家、エッセイストとなっていて、なるほどと納得した。司馬さんを語るうえで、これ以上でもなくこれ以下でもない過分のない見方…

その最期

書き忘れていたが江帾は盛岡藩に帰参した際、那珂通高と改名している。亡兄の息子も養子にしている。しかし混乱を避けるため、あえて本稿では江帾五郎で通す。 さて、奥羽越列藩同盟である。 奥羽諸藩と越後諸藩で結成されたこの同盟について、詳しく触れた…

それからの江帾五郎

結論から言ってしまえば、江帾は仇討ちもしなかったし死にもしなかった。仇である家老が失脚した後、病死してしまったのである。 とはいえ、失脚してから亡くなるまでの間いくらかのタイムラグはあったはずである。目指す兄の仇を討とうとしなかったのは、江…